底地の地主様が悩むトラブルとは
底地は、相続になどによって代々受け継がれてきた土地がほとんどです。地主様、借地人さんとも何十年の間に代替わりしていくことでお互いにかおを合わせる機会は少なくなっていきます。
このような場合、底地で借地人さんとのトラブルが発生してしまうと、いつまでも話がまとまらず、解決が難しい問題が起こりやすくなってしまいます。
実際に自社でお受けしたご相談の中にも、もう何年も顔を合わせたことのない借地人さんとトラブルになっている。問題が起きて何か月も経っているいけど、まだ会って話ができていないということがありました。
今回は、底地のトラブルや整理についてお伝えいたします。
底地でよく発生するトラブル
■地代滞納トラブル
借地人さんの地代滞納がいつまでも続くケース。借地人さんが地代を滞納に関するトラブルが起きている、底地は少なくありません。
場合によっては、地代を何年も対応されているが、顔も見たこともない借地人さんと交渉するのは気がすすまないため、交渉をしないまま結局問題を解決できない状態になっていることがあります。
■底地の地代値上げ交渉トラブル
昔から続いている底地の契約は、地代が契約当時の金額のままで、現在の相場に合わなくなっていることは多くあります。底地の地代の相場は、固定資産税の3倍~5倍程度が一般的ですが、中には、地代が固定資産税に満たない金額で、赤字が出ているという悩みを抱える地主様もおります。
しかし、借地人さんも地代の値上げは簡単に承諾できるものではないため、値上げの交渉は、その後の関係悪化のリスクを考えながら、慎重に行うようにしましょう。
■底地管理漏による条件違反トラブル
地主様が高齢になり底地が遠方だと、定期的に現地を確認するのが難しくなってきます。また、地代の入金も銀行口座でしか確認しないとなると、底地の現地を確認することがほとんどなくなってしまいます。
そんなときに、久しぶりに現地みてみると、借地人さんが地主様から承諾を得ずに勝手に建物を増改築されていることがあります。この場合は土地賃貸借契約書に違反した場合の特約などが記載されているかどうかが重要です。
しかし、昔は口約束で土地を貸していたことも多く、はじめから借地契約書がないということも珍しい
ことではありません。もし、契約書がなく、問題解決を進めていくなら借地人さんと
裁判所で争うことになるかもしれません。ご注意ください
底地トラブルの防止策
土地賃貸借契約書のまき直し・土地賃貸借契約書の作成、底地トラブルが起きる前に、まずは土地賃貸借契約書の確認から始めることをおすすめします。
契約書内の地代の金額、承諾が必要な条件記載の有無などを確認したうえで、必要があれば契約書のまき直しを行うと良いでしょう。また、もともと契約書が無いとう場合は契約書を作成しておくことで、今後発生する可能性のあるトラブルを防止することができます。
しかし、この場合、地主様単独で契約書の作成は行わず、専門家に相談したうえで、契約書の作成を行うことが重要です。契約書は作成しても、借地人さんに認めてもらえなければ、再度作り直しが発生するなど、多大な労力と時間がかかることもあります。
そうなる前に、まずは専門家へ相談し、準備が必要な情報をすべてそろえ、借地人さんが納得できる契約書を作成できればスムーズに契約のまき直しを進められるようになります。
底地を整理して問題を解決
もしあなたが、底地のトラブル、底地の管理、さきほどお伝えした土地賃貸借契約書の再作成やお子様への底地相続など、これらでお悩みを抱えている地主様であれば、底地を整理することも、地主様が抱えている
お悩みの解決策の一つと考えられます。
底地を借地人さんや第三者に売却する。または、借地権を地主様が買取り、底地を「所有権」に戻すなど、底地を整理することでこれまで抱えていたトラブルの悩みや、これから発生するかもしれないと不安を感じていたことから、解放されることになります。
また、今は特に問題は無いけど底地をこれからも所有し続けていくということが気になっている方は、今後について底地の専門家に相談してみるのもよいでしょう。
底地はトラブルが起こる前に防止する
底地、借地権は、地主様、借地人さんの当事者はもちろんそれぞれの親族がかかわることがあるため、権利関係が複雑なことも多く、トラブルが発生すると、一般の方が問題解決をすることはハードルが高いといえます。
そのため、もしあなたが今はトラブルや悩みを抱えていない地主様であれば、問題を防止する対策をはやめにとることをおすすめします。